以前「子どもの視点から考える海外長期留学のメリット」として記事を書きました。
これは私が実際に関した体験談から書いていますが、今回は親の視点から。私も親になれたものの、まだ子どもは留学に行けるような年齢ではない為、今回は私の両親が感じた事を書いていきたいと思います。
目次
子どもが留学に行きたいと言われたら・・・
私は中学3年生の際の学校の夏休みを利用して学校から20人ほどが行く2週間のホームステイが思いのほか楽しかったので、高校生に入り1年間の留学に行きたいと言いました。親としては多少覚悟は出来ていたものの、特に母親は私が一人っ子だったこともあり、手元にいて欲しい気持ちもあったようです。しかし父親は、留学に行けるチャンスがあるんだったら長期の1年行くべきだと思っていたようです。特に英語(言語)は話されている国に行って学ぶのが一番。と思っていた事もあり、国際交流と言った意味でも1年いれば多くを学べると信じ、背中を押してくれました。
また私の場合は少し特殊だと思いますが、中学3年生の時に2週間お世話になったホストファミリーも私のことを1年間受け入れたいと言ってくれたので親としてはホストファミリーとのトラブルもなさそう、安心だという思いもあったようです。後は個人の見解によりますが、オーストラリアは銃社会ではないですし、基本的にのんびりした国民性ということ、父親自身も何度か訪れていて個人的に好きな国であった事も背中を推してくれた要因かなと思っています。
「なぜ子どもが留学に行きたいのか理由を明確にしておく」
親として考えておくことは、子どもが留学に行きたいと自分から言い出した場合、なぜ行きたいのかを聞いた上でその想いに賛同できるのであれば、快く送り出してあげることが大切だと思います。子どもは親御さんが思っているよりずっと成長し、自分の将来を見据えていることが分かると思います。親として子どもの1番の理解者であってあげて欲しいと思うのです。時に反対したくなる事もあるでしょう。でも反対する際には、必ず最後まで子どもが思うことを全て話してから、なぜ反対するのか。反対する理由を理不尽な理由でなく、筋が通った理由を挙げてあげてください。留学まで考える子でしたら、きっと納得してくれるはずです。ただその上でどう両者が折り合いをつけていくのか、対等な立場で話し合ってください。親ではありますが、その子の人生であることをお忘れなく!子どもは子ども自身の人生のために行きていて、趣味嗜好も違うのです。その子がやりたい・好きだと思うことを最優先に考えてあげてください。
もう1つ大切なこととして費用だと思いますが、私の場合は留学団体に100万円程、毎月の仕送りとして7-10万円ざっと1年間で200万円程だったと記憶しております。(留学団体を通じて留学を申し込むにあたり英語のテストと面接を受けた記憶があります。反対に言えば英語のテストと面接さえ受かれば留学に行けますよ!)もちろん1年間で200万円と聞くと安くはありませんが、お金に変えられない体験・経験をしました。人生の本当に岐路になり、高校生の時に留学していなかったら今の私は絶対になかったと断言できます。それぐらい高校生の留学は私に大きな影響を与えました。(後に大学生の時にも留学に行きましたが、条件が違った事もあり全く別の体験をしました。また後日書きますね)
帰ってきた娘をみて
留学団体を通した交換留学だったため、日本に一時帰国する事も親が遊びに来る事も許されていませんでした。インターネットはありましたが、まだスカイプ・Facetimeのような昨日のテレビ電話もないため、毎週日曜日の夜にかける国際電話とメールが親との交流でした。特に声であってもやはり親と母国語で話すこと、同じ文化を共有している人と話すことがどれだけ楽なのかと感じたと記憶しています。
いつも親に言われるのか留学から帰ってきて ”精神的に強くなった” ”自分というものを強く持つようになった” ということです。
1年間も親元を離れ、他人の家で暮らすのは正直楽しいことばかりではありません。学校でも(最初の数ヶ月は特に)英語が分からない、友達がいない現実と戦う必要があります。また家に帰ってきても全て自分の気持ちを英語で言える環境でもないため、ストレスはそれなりにあったと思います。それでもそれを16歳の時に乗り越えたからこそ、精神的に強くなれたと思っています。
また自分というものを強く持つようになったため、自分の選択・判断というものを常に考え行動するようになったと感じたそうです。自分の意見は?自分はどういう風に感じているんだろうということを自問自答します。それはやはり現地の高校でディベートのような授業がある事も考えるようになった理由だと思いますが、それよりも欧米社会では常に自分の意見を持つことが大切というか、持つことが大前提で、持っていない人なんていない。という考え方のもの会話が成り立っていると感じます。だからよく意見を聞かれるし、なぜそう思うのかと聞くのはごく普通の会話なのです。
私が娘の立場としてよく感じるのが、留学から帰ってきてさらに信頼度が増したように思います。親自身もしたことのない留学をやり遂げた娘を誇らしく思ってくれている事も伝わりますし、それだけのことができたんだからもう大丈夫、親としては見守ることぐらいで、あとは娘が自分自身で自分の道を見つけ、前進してくれるという思いになったようです。心なしか留学から帰ってきて、意見されることが減り、私が思うように全てやらせてもらえるようになったのは気のせいじゃない気がします(笑)
まとめ
親として子どもの成長は大きな喜びであり、時には心配の種になる事もあると思います。
それでも子ども自身が自分で新しい世界に飛び込んでみたい!という気持ちを抱いたのなら、親として心から応援してみてはどうでしょうか?留学はあくまで1つの経験を得るための手段でしかありません。留学を通じて何を学ぶかはその子次第です。それでも今と違う環境にいることで必ず得るものはあります。辛くて帰国する人もいるでしょう。それでもいいんです。たくさん学んだはずなんですから。
親として出来ることは子どものことを最大限信じ、快く送り出すこと。どんな風に子どもが成長するのか帰国するのが楽しみではないですか?(時間が出来たら、その分自分の時間が増えるかもしれませんよ。もちろんそのために子どもを送り出すわけではありませんが・・・)