自己啓発を物語として描き、多くの学び・気づきを教えてくれる喜多川泰さんの代表作であり最初の1冊である「賢者の書」。大好きな喜多川泰さんの本でずっと気になっていた本です。休暇になったら絶対に読もうと思っていたら待ちきれなくて休暇初日の前の日曜日の朝読むことにしました。途中でやめられなくて、1日で読み終えました。
大好きな作者さんの中でも1位、2位を争うぐらい多くの学びがあり、感動する話。どんな人にの心にも届く物語。全人類みんなに手に取って読んでもらいたいと思える本。成功とは何か、人生をどう歩むべきかを指南してくれる素晴らしい物語。
目次
あらすじ
14歳の誕生日を迎えた少年サイードは祖父に呼ばれ旅に出たいかどうかを聞かれる。旅に出ることにしたサイードは9人の”賢者”と呼ばれる人から人生に大切なことを体験し、学んでいくという物語。私たちもサイードと一緒に旅に出て人生とは何か、どう生きるのが幸せなのかを伝えてくれる感動する作品でもあり読み終えた瞬間から活力をもらえる本です!!
読みたいと思っている方はここから下はネタバレにもなるので、まずは本を読んでから読み進めることをお勧めします。
第一の賢者からの学び:行動
第一の賢者は何を隠そうサイードの祖父のアクト。行動する大切さを説いています。行動無くして失敗も成功もない。序盤でありながら私がこの本の中で1番好きなのは人生をパズルに例えてアクトが説明してくれている箇所です。
私たちの人生はパズルそのもの。人生とはたくさんのピース(行動して得た経験)が1枚にパズルになる。初めからパズルの完成図が分かる人はほぼいなくて、毎日生きていく中で行動し経験したことがパズルのピースとして蓄積されていく。一体パズルのどこの場所のピースになるんだろう、こんな色のピースどこかに使い道があるんだろうかと思えるピース(経験)も中にはあると思う。それでもパズルが完成するに従って、やっぱりこのピースは必要だったと思える経験が人生には多々あると思う。特に辛かったり、苦しい時には早くこの状況から脱出したいと思うと思うけど、全ての経験はいつか絶対に自分の糧になる、必要な経験だったと思えることが私の脳裏にも何個も浮かんできました。今経験していることは人生において決して無駄にはならない、むしろ必要な経験は何度でも(避けようとしても)その機会を与えられるそうです。今の自分の状況・経験が将来の自分にとって必要だと思えるだけで今の自分をもっと好きになり、たくさんのピースを得るためにも行動しよう、怖がる必要も失敗を恐る必要もないんだと背中を教えてもらえます。
第二の賢者からの学び:可能性
自分には無限の可能性があると第二の賢者は教えてくれます。不可能と思えるようなビジョンを実現する無限の可能性が自分にもあるということを正しく自覚する(信じる)ことが人生の成功に繋がると教えてくれます。
第三の賢者からの学び:自尊心と他尊心
第二の賢者からの教えと繋がっていますが、自分がかけがえのない存在であることを絶えず自分に言い聞かせることの大切さを説いています。同時に自分がかけがえのない存在であるように世の中の全ての人間も無限の可能性を持つかけがえのない存在です。そのことを知り、全ての他人を尊重すること。それが他尊心。また自尊心と他尊心は同じ高さである限りどこまで高めてもよく、高めれば高めるほど成功はどんどん近くなると説いています。
第四の賢者からの学び:目標
人生における成功を何になるかに求める人が多い。なりたい職業や得たいライフスタイルなど。。。しかに何になるかを目標にしても成功を収めることはできない。自らの理想とする人間像(どんな人間になりたいか)を追求することによって驚くほど強い意志の力を人間は身に付けることができ、その過程の中で自らの進むべき道を自然と見出し何をやるべきかということが自ずと決まってくる。
目標とする人間像が成功するに足る素晴らしい人間像であり、そこに向かって努力する限り成功は約束されている!
第五の賢者からの学び:今
人生というのは1冊の自分の伝記を完成させるようなもの。今何を持っている以内に関係無く、後に自分の伝記を読む人が「この人だったら将来大きな成功を手に入れられるのは当然だ!」と思えるような1ページ(1日の過ごし方)にする。それだけで将来の成功は約束されたも同然。(くれぐれも過去を後悔したり未来に不安になったりすることに貴重な1日を使ってはいけない)完璧を目指して過去を後悔するより、未来に希望を持って今できることをした方がずっと心も晴れやかになるし、結果いい循環で1日、人生を送れる!!
第六の賢者からの学び:財産(時間)の投資
投資と聞くと資金を投資し、増やすことを思い浮かべてしまう。しかし本当の投資とは私たちの最大の財産である時間を投資すること。時間を労働に置き換え給料をもらうのは生きていくことに必要。でもそれ以外の時間を将来のために給料にあてるのではなく、将来に投資する。世の中の成功者は自らの人生という貴重な財産を時間という財産に投資した。そして結果として自らの壮大なビジョンを完成させるための必要なパズルのピースを全て受け取った。
(例えばこの読書の時間もそう。2時間かかるとしてその時間をアルバイトにあてれば2000円ぐらいは手に入るかもしれない。でもこれは投資ではない。物々交換と説明したら分かりやすいだろうか?読書する2時間を今の2000円を得る為ではなく、将来の自分の人生の歩み方を考える時間にすることは将来2000円の10倍も100倍も1000倍以上の価値になって返ってくる!)
第七の賢者からの学び:幸福
人は大きく1)自分を幸せにすることを探す人々 と 2)他人を幸せにすることを探す人々 に分けられる。
世の中の成功者は全て2)”他人を幸せにすることを探す人々”であることを忘れてはいけない。他人を思いやることが社会全体・自分にも幸福をもたらす。
第八の賢者からの学び:言葉
人生は言葉によって作られている。そして人が一番よく聞くのは他の誰でもない自分の言葉である。自らの言葉を誰よりも多く聞き、最も強く影響を受け、自らの人生を自らの言葉通りの方向に向けようとする。将来には今日自分が使った言葉通りの人生が待っている。
第二の賢者からの学びであったように自分は無限の可能性がある。不可能と思えるようなビジョンを実現する無限の可能性が自分にもあるということを自覚しよう!
第九の賢者からの学び:①感謝 ②与える ③誕生
①感謝: 人間は誰一人として一人で生きてゆくことはできない。自分と出会う全ての人や出来事に対して心から感謝しよう。今日一日生きていられるのもあらゆる人が手助けをしてくれているから。
②与える: 人生において欲しいものを手に入れるためには手に入れたいと思うものを与えられる側にならなければならない。自分が与えられる側に立てた時その感動は、体験した者にしかわからない感動を得られる。
③誕生: 人間は何度だって生まれ変わることができる。昨日までの自分がどうだったかということに関係無く、今日から新しく人生を始めることが可能であるのだ。それを信じ自らの集めてきたパズルのピースから変わろうとする勇気を持つだけで一日もあれば誰もが賢者になれる。
まとめ
それぞれの賢者に会った後にまとめとして本にまとめられているので後で読み返す時にもとても分かりやすい構成がされていると思います。
自己啓発の内容を物語で読むことによってその世界観に浸れるだけでなく、主人公と一緒に成長することができる素晴らしい時間を過ごすことができる本です。紙の本でも電子書籍でもお好きな方でぜひ何度でも読んで欲しいと思える本です。私もこれから節目節目に読んでいきたいと思いました。